インタビュー

今こそ必読!「読書のすすめ」店主・清水克衛さんおススメの名著4冊|影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!対談【番外編】

美里出版

今回の記事は、日本におけるイメージトレーニング研究指導のパイオニア、サンリ会長・西田文郎(にしだ ふみお)先生と、知る人ぞ知る非常識な書店、「読書のすすめ」代表・清水克衛(しみずかつよし)さんによる「影響力を持ちたければ『質の高い本』を読め!対談」(全3回)の番外編。
時代を切り開く人たちが今、読んでおくべき名著を、清水さんにおススメいただきます。

【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!対談、
全3回の記事はコチラです。

第1回 レベルの高い成功者になる読書とは?
【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第1回 レベルの高い成功者になる読書とは?
【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第1回 レベルの高い成功者になる読書とは?
第2回 読む本の質と量で、なぜ脳が変わるのか?
【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第2回 読む本の質と量で、なぜ脳が変わるのか?
【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第2回 読む本の質と量で、なぜ脳が変わるのか?
第3回 なぜ脳は、深い読書で面白いことを考えるのか?
【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第3回 なぜ脳は、深い読書で面白いことを考えるのか?
【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第3回 なぜ脳は、深い読書で面白いことを考えるのか?

今こそ必読!「読書のすすめ」店主・清水克衛さんおススメの名著4冊

誰かに支配されないために「質の高い本」を読む

「読書のすすめ」店内平積みの様子
「お客さんにすすめたい質の高い本」だけが陳列されているドクスメ店内

編集部:
清水さんは「時代がどんどん変化している今だからこそ『もともとの源』を見つめ直す必要がある」とおっしゃっています。
「もともとの源」とは、どのようなものでしょうか。

清水克衛(「読書のすすめ」店主、以下敬称略、清水):
仕事でも社会のシステムでも、なんだかインチキくさい固定化が進んでいるように思いませんか?
今の世の中、ちょっと見回しても、効率化、コスパ、タイパ、そのようなことばかりです。
けれど、

  • そもそもは何なのか?
  • どこからその考え方ができてきたのか?

こういう視点で考えると、見えてくる世界が変わります。

西田先生もおっしゃっていますが、本当に人生を豊かにしてくれる本は、すぐわかる「答え」ではなく、質の良い「問い」のある本だと思います。

読書って、自由な知性の世界なんです。
「なぜ?」「どうして?」と問いかけるほど、思考は無限に広がっていきます。
そんな読書を続けていると、どんどんステージが上がっていきますよ!

編集部:
西田文郎先生との対談(第1回)では、「日本人の大半は本を読まない」というデータがある一方で「成功者には必ず読書習慣がある」ということが話題にあがりました。

【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第1回 レベルの高い成功者になる読書とは?
【西田文郎×清水克衛】影響力を持ちたければ「質の高い本」を読め!|第1回 レベルの高い成功者になる読書とは?

清水:
いくらたくさん本を読んでも、知識だけで頭をいっぱいにして、誰かが言っていることをそのまま鵜呑みにしていたら、思考が自動化してしまいます。
つまり、考えない人になってしまう。
これでは、本来の喜びが得られるはずがありませんよね。

何も疑わず時代に流されているままでは、誰かに振り回される人生になってしまいます。

大切なのは、心が燃える本を読むことです。
そんな本は、読むと無性に動きたくなり、魂の目覚めのスイッチがパチンと入るはずですよ。

編集部:
熱い気持ちにさせてくれる本が、魂を揺さぶる名著といわれるようになっていくんですね!
清水さんは日々、本当にびっくりするほどたくさんの本を読まれています。
名著はたくさんあるかと思いますが、特にどんな本に熱い気持ちになりますか?

清水:
西田先生もおっしゃっておられますが、我々は日本人として、独自に伝承伝達してきたものがあるわけです。
今、私たちが便利で幸せな生活ができるのも、私たちの祖先が道を切り開いてくれたからだと思いませんか。

食事の時には「いただきます」「ごちそうさま」と言いますよね。
靴を脱いだら揃えたり、日本人にはそういう共通の習慣が自然とある。
そういうものはどこから出てきたんだ?と考えてみるんです。

聖徳太子が推古天皇12年(西暦604年)に制定したと伝わる「憲法十七条」。
「和と以て貴しとなす」という他人の心を思いやる精神がつまっています。
この精神は、今も多くの日本人の中に生きている。
こう思うと、ワクワクしてきませんか?

編集部:
想像の世界がぐんと広がって、ワクワクしますね!

清水:
そうでしょ!
でもね、私がこんな話をすると「そういうことは、どうでもいいんじゃないの?」って言う人もいるんですよ。

私が皆さんに今強く申し上げたいのは、時代が変わる時こそ「もともとの源となるものを見つめ直すこと」、そういう読書が大切だってことです。

まさに、西田文郎先生がおっしゃる憶聴です。
「もともとの源」を見つめると、それまで気づかなかったことが見えてくる。
進むべき道が見えてくる。
自分が深化して、ステージが上がっていきます。
そのために、いい本を読んでいただきたいんです。

今こそ必読!日本人としての初源を思い出すための4冊

編集部:
「もともとの源」を見つめ直すのに、役立つおススメ本があったら教えていただけませんか。

清水:
「もともとの源」をわかりやすくお伝えするために、私は「初源(しょげん)」と言っています。
最近ウチの店でおススメしている「初源」を見つめ直す4冊の本を紹介しましょう。

『恩送り』 佐藤芳直著

書籍「恩送り」表紙

今を生きる私たちが、過去から受け取ったものは何か。
それを明らかにしながら、どんな時代でも人間が人間らしく生きるための道筋を説き明かす一冊です。

我々が物質的に豊かになったのは、戦後のお父さんたちとかお母さんたちが手弁当でがんばったからです。
「恩」を私たちにくれたわけです。

我々も未来に「恩」を送らなきゃいけないわけですよね。
私は本当にそうだと思います。

今の日本は個人主義が広がっていますから「自分だけ良ければいい」という人が多い。
だけど、それではうまくいくはずがない。

西田文郎先生も、運のある人は必ず恩を感じる力、「恩感力」が優れている、一流になるには恩を感じる力「恩感力」が必要だと、おっしゃっています。
この本は「恩」を送っていく大切さを、見つめ直せる本ですよ。おススメします。

『恩送り』 佐藤芳直著 径書房

『「縄文と神道」から読む日本精神史』 田口佳史著

私は『恩送り』の次にこの本を読んだのですが、この順番で読んで本当に良かったと思っています。

現代人の悩みというのは「伝統精神文化」を忘れたがために生じている「アイデンティティ」の危機。
この大切な本質を、東洋思想研究家、田口佳史氏がわかりやすく書かれた本です。

戦後の復興のとき、日本人全員が縄文のパワーを吹き出したというんですね。
日本人の初源に縄文のパワーがあるんですよ。
縄文時代って、今から約一万年も前に始まって、紀元前四世紀ごろまで続きます。
縄文時代の人たちって、お互いに力を合わせて助け合い、分かち合って生きていたんですよね。
今から約一万年前に、他の人を喜ばせて、助け合っていたって、すごいと思いませんか?
私たちにはこういう他助(たじょ)の精神が、もともとの源に内在しているはずなんです。

今はなんでも「コスパ」とか「タイパ」といって功利的です。
でも、このようなことばかりでは、初源が現れてこない。

この本には初源を現してきた超一流の人たち、世阿弥、松尾芭蕉、石田梅岩、西郷隆盛、松下幸之助などの考え方が非常に丁寧に説明されています。
講義録なので、わかりやすいと思いますよ。

皆さんもこの本を読んで、奥の脳から縄文パワーを吹き出して、力強く生きていただければと思います。

『「縄文と神道」から読む日本精神史』 田口佳史著 ビジネス社

『神ながら意識』(新装版) 矢加部幸彦著

『神ながら意識』(新装版)の表紙画像

今(2024年)から7年前の2017年に、ドクスメで大絶賛でおススメしていた『神ながら意識』
その新装版です。

恩送りとか日本の精神を作り上げてきたのは、神道が一番大きく関係しているんですよね。
日本人の中に自然と備わっていた生き方、脈々と流れているのが「神(かん)ながら意識」。
「神(かん)ながら」というのは、神の御心のままであること。
つまり、「神(かん)ながらの道」が神道なんですね。

この「神ながら意識」は、日本人の胸のうちににずっと継承されています。
太古より日本人のDNAに刻まれてきた初源だと思うのです。

西田先生もお話しになっていますが、私も小さい頃にいたずらをすると「お天道様が見てるぞ」などと叱られたものです。
日本には、こういう教えが日常の中にたくさんありました。

最近はあまり使われなくなりましたけれど、こういう言葉があったほうが力強く生きられると思うんです。
精神がくたびれている人が多いですけれど「神ながら意識」を持つと、元気でいられるはずですよ。

『神ながら意識』(新装版) 矢加部幸彦著 ナチュラルスピリット

『神道引き寄せの法則 禊祓いの心』 矢加部幸彦著

『神道引き寄せの法則 禊祓いの心』表紙画像

『神ながら意識』の矢加部幸彦さんの新刊『神道引き寄せの法則 禊祓いの心』が先月(2024年6月)に発売になったんですが、私は一気読みしてしまいました!

神道的な引き寄せの法則とは何か。

ニコニコしている人には、その人の元に自然といいことが訪れる。
このような「神ながら意識」を実践していくと、真の引き寄せが起こるのです。

本書には「神道引き寄せの法則とは引き寄せようとしないことだ」と書かれています。
作為のない真の思いを実践していくと、思いもかけないすてきな出会いや出来事、感動と出会えるものです。

「こうしたい」「こうならなければならない」などエゴ的欲ばかりでは、うまくいくはずがありません。
いくらがんばってもうまくいかないと、つらくなってくる。

何かの見返りを期待して行動するのではなく、誰かを助けたり、役に立ったり、喜んでもらえることをやっていくと、自然と自分にも返ってくるはずですよ。

『神道引き寄せの法則 禊祓いの心』 矢加部幸彦著 ナチュラルスピリット

清水:
今回紹介したこの4冊は、日本人としてのもともとの源を思い出すための本としてつながっています。
この4冊を順番に読んでいただくのがおススメです。
皆さんの「生きる力」がより力強くなっていくと思いますよ!

編集部:
清水店長、ありがとうございました!

清水克衛(しみず・かつよし)
1961年生まれ。
書店「読書のすすめ」代表
逆のものさし講主宰

大学在学中に『竜馬が行く』(司馬遼太郎)を読み、突如として商人を志す。
大手コンビニエンスストアの店長を10年間務めたのち、1994年に会社設立、95年に「読書のすすめ」を東京都江戸川区に開業。
「その人が初めて読む本はすべて新刊」という信条のもと商いを続けた結果、全国からお客さんが訪れる繁盛店となる。
著書に『非常識な読書のすすめ』『「ブッダを読む人」は、なぜ繁盛してしまうのか』(現代書林)、『5%の人』『他助論』(サンマーク出版)、『魂の読書』(育鵬社)、『魂の燃焼へ』(執行草舟氏との共著、イーストプレス)など多数ある。

読書のすすめ https://dokusume.shop-pro.jp/
公式ブログ「清水克衛の日々是好日」https://ameblo.jp/dokusume/
読書のすすめ YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@dokusume

今回ご紹介いただいた「日本人としての初源を思い出すための4冊」は、YouTube読書のすすめ公式チャンネルでも公開されています。

参考資料

『他助論』清水克衛/エイチエス

writing:茂木美里

Twitterからの読者コメントをお待ちしています。
励みになります!
この記事の作成者
美里出版 編集部
美里出版 編集部
美里出版は「生きる力がわいてくる」コンテンツをつくってお届けする出版社です。
記事URLをコピーしました