感謝メガネ

「感謝メガネ ― 幸せはすぐそこにある」岡村佳明著【④心のレンズ】

美里出版

幸せは、探すものではなく、気づくものでした

SNSや口コミで感動が広がっている『人生は感謝するほどうまくいく』。
本編から生まれた、もうひとつのスピンオフストーリーが本作です。

「心の視界」がクリアに変わる感謝の魔法を、岡村佳明さんが全8回でお届けします。

さあ、あなたも「感謝メガネ」をかけてみませんか?

[連載第4回]

第1回はコチラ
「感謝メガネ ― 幸せはすぐそこにある」岡村佳明著【①ホヌとの出会い】
「感謝メガネ ― 幸せはすぐそこにある」岡村佳明著【①ホヌとの出会い】
第2回はコチラ
「感謝メガネ ― 幸せはすぐそこにある」岡村佳明著【②灰色のため息】
「感謝メガネ ― 幸せはすぐそこにある」岡村佳明著【②灰色のため息】
第3回はコチラ
「感謝メガネ ― 幸せはすぐそこにある」岡村佳明著【③脳のゴールデンタイム】
「感謝メガネ ― 幸せはすぐそこにある」岡村佳明著【③脳のゴールデンタイム】

第4回/全8回

感謝メガネ ー幸せはすぐそこにあるー

4 心のレンズ

「修司さま、修司さま」

愛おしい乙姫様の声が響く。
しかしその声は、だんだんと変化していく。

「修司!修司、早く起きなさい」

いつの間にか乙姫さまの美しい声は、聞き覚えのある母親のうるさい声に変わっていた。

「これからいいところだったのに……」

夢から覚めてガッカリしたことは何度もある。
しかし、これほどガッカリしたのは初めてだ。

(やっぱり、俺、ツイてない)

修司は「はぁ~」と、ため息をついた。

立て続けに降りかかる良からぬ出来事。でも、
(いつまでも落ち込んでばかりもいられないよな)
修司は、そう思い始めていた。

(どこかで切り替えなければ)

けれど、どう切り替えていいのかがわからない。

「まあ、とりあえず海に行ってみよう」

サーフボード、干してあるウェットスーツ、ポリタンクの水を車に積み、海に向かった。

(今日はあまりいい波は期待できないな)
それにしても、頭の傷がまだ痛い。

今日もサザンを聴きながら車を飛ばす。
フロントガラス越しの太陽が、キラキラ反射してまぶしい。

修司はお気に入りのサングラスを、ボックスから出してかけた。

このサングラスをかけると、不思議だ。
さっきまで刺すようにまぶしかった太陽の光が、心地よい輝きに変わる。
いつもの景色が、ちょっと違って見えるような気がするのだ。

(サングラスって、不思議な力があるのかな)

「ラーラララララ、ラーララー、俺の心のレンズも、チェンジできたらいい、ヒュゥッ」

サザンのアップテンポの曲に合わせて、修司は自分の気持ちを口に出し、車中で一人、大声で歌ってみた。

「ま、とにかく今日も俺は、湘南の海に行くのだ~!」

「鶴は千年 亀は万年」
むかしからよく聞くことわざだ。
縁起がいい言葉として、よく知られている。

カメの背中に乗って、海の中深く潜り竜宮城に行った夢。
そこでおかしなイカが話しかけてきた。
とてつもなく美しい乙姫様が、ワインを注いでくれた。
ふたりの乾杯を思い出すと、少し顔がニヤけてくる。

不思議なものだ。
意識していないと目に入ってこないけれども、意識しているものには自然と目が向いてしまう。

ここのところ、2回も竜宮城の夢を見た。だからだと思うのだが、「世の中にカメの絵や写真ってこんなにたくさんあったっけ?」というくらいカメをよく見かける。

「夢でいいから、また竜宮城に行きたいなぁ。乙姫様に会いたいなぁ。
ま、3回も同じ夢を見ることなんて、ありえないかっと」

ハンドルを握りながら、修司はつぶやいた。

竜宮城の夢を見てからの修司は、ちょっとでも時間があると、スマホで「ウミガメ」を検索していた。

「神様の使い」
「幸運を運んで来てくれる」
「海の守り神」
「子どもを救う神」
「ホヌと呼ばれている」
「ホヌが人々を救う伝説がたくさんある」
検索すると、色々な情報がたくさん出てくる。

(確かあのウミガメは、自分をホヌと言っていなかったっけ?)
江の島が近づいてきて、「まあ、いいか」と修司はつぶやいた。

浜に着いたが、案の定、波はない。
それにしても、やっぱり海はいい。
風も気持ちいい。

「波はないし、たまには海でのんびりしよう。
車だからノンアルだけど、今の俺にはこれで十分さ」

修司はキンキンに冷やしてきたノンアルビールをクーラーから取り出した。
それを片手にサマーベッドに横になる。
プシュッと缶をあけて、喉を鳴らして飲む。
「はぁ~!」と口に出てしまうほど爽快だ。

寄せては返す波の音、潮の香り、海からの風。
全身が心からほどけていくけだるさが最高だ。

カモメの鳴き声が次第に遠くなっていった。

Yoshiaki Okamura 2026

【第5回「不思議な玉手箱」に続く】

【著者紹介】

岡村佳明(おかむら・よしあき)

「岡むら浪漫」グループ創業者
「浪漫岡村塾」塾長
JADA(日本能力開発分析)協会認定 SBT1級メンタルコーチ
JADA(日本能力開発分析)協会認定 SBTアスリートメンタルコーチ
小説家

1962(昭和37)年生まれ。
生まれも育ちも静岡県藤枝市。

母親が73年前(出版時)に始めた居酒屋を「稼業なら自由に遊べる」という不純な動機で手伝うことから、居酒屋の道に入る。

35歳でそれまで遊び回っていた生活から一念発起し、「居酒屋づくりは人づくり」「お腹だけでなく心も満腹にさせる店」を合言葉に、「看板を出さない・宣伝をしない・入口がわからない」をコンセプトとして口コミだけで繁盛店をつくり上げる。
お客さま本位のスタッフ育成に力を注ぎ、「岡むら浪漫は人間道場」といわれるようになる。
独自の経営がメディアでも注目を浴び、全国で講演などを行う。

現在も、静岡を中心に、沖縄、インドネシアのバリ島などで居酒屋経営に携わりつつ、60歳からは、それまでの「居酒屋から周りを元気に」から「岡村佳明から周りを元気に」、「日本を元気に」に主軸を移し、活動の幅を広げている。

著書に『人生は感謝するほどうまくいく』(美里出版)、『看板のない居酒屋』『マンガ 看板のない居酒屋[成長物語]』(みやたけし漫画)(ともに現代書林)がある。

◎岡村佳明 公式サイト https://okamura-school.com/

◎ポッドキャスト「看板のない居酒屋 ~繁盛店作りは人作り~岡村佳明」はapple Podcasts、Spotify、Amazon Musicのプラットフォームで視聴いただけます。

物語のベースとなった話題の電子書籍『人生は感謝するほどうまくいく』(岡村佳明著/美里出版)。
本編とあわせて読むと、より深く「感謝の魔法」を体感いただけます。

\すべての奇跡は感謝から始まる!/
『人生は感謝するほどうまくいく』岡村佳明・著
『人生は感謝するほどうまくいく』岡村佳明・著
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この記事の作成者
美里出版 編集部
美里出版 編集部
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